岩田系は1953年、兄岩田考七の渡米の際の基礎鳩導入からその歴史が始まります。岩田系の基礎鳩16羽の作出が始まったのが1954年、再開後の初レース参加は、1955年春でした。スタート時点から、宮杯全国総合優勝(岩田考七作翔55-138369 Bc♂)、農林大臣杯800K翌日1羽帰り総合優勝(岩田誠三作翔 岩田28号54-135628 RC♂)という驚異的な快進撃が始まります。
以来岩田孝七・岩田誠三の両兄弟による岩田系の歴史は、1984年5月の岩田考七氏の逝去(享年68才)、そして2004年3月の岩田誠三氏の逝去(享年87才)までの半世紀に及ぶ歴史を残しました。
世界には名だたる銘系が多く存在していますが、岩田系ほど、系統確立の初期から最後まで途切れることなくその足跡と理論を鳩界のメデイアに発信し続け、膨大な資料を残している系統は存在していないとイレブンは考えています。系統研究を旨としているイレブンにとっては、これ以上ない研究対象です。そして、そこには、レースという実践を通して勝利し続けてきた、多くの学ぶべき鳩理論が残されていることでしょう。
岩田誠三氏が物故されて15年の月日が経ちました。今では、岩田誠三作出鳩も幾羽も生存していないでしょう。しかし、未だ銘系岩田系の活躍は続いています。これからもその活躍は間違いなく続いていくでしょう。このイレブン編『岩田系大研究』では、現時点で収集・検証できる可能な限りの資料や岩田系研究の成果を公開し、更に、イレブン独自の研究の視点を加え取り組みたいと考えています。また、イレブンが系統確立を目指している源流系の基礎鳩に組み込んでいる岩田系ラインのレースにおける検証も加えて考察を進めていく計画です。おそらくこれから3年から5年はかかる取り組みになるかと思いますが、ご愛読頂ければ幸いです。このスネークパパの掲示板に随時掲載していきますが、「イレブンの研究室」もこの「岩田系大研究」のコーナーを新たに開設し、そこに内容を整理しながら進めていきます。岩田系につきましては、全国に多くのファンや研究をすでにされている方がおられます。ご教示頂ければありがたいです。 |