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 1954年以降史上2番目に早い梅雨入り!!  イレブン  2021年5月15日(土) 20:38
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本日11時に、イレブンが住む九州北部地方の梅雨入りが宣言されました。統計史上、1954年に次ぐ2番目の早さだそうです。

ちなみに統計史上最も早い梅雨入りだった1954年は、 5月13日ごろに梅雨入りとなり、梅雨明けは 8月 1日とのこと。降雨量は、平年の173%だったとの記録が残っています。

オリンピックや米・野菜などの生育を含め、様々な影響が懸念されます。
鳩の管理も一層の気遣いが必要と成るものと思います。1000Kレースはどうなるんでしょうね。

※気象庁:梅雨入りと梅雨明けのデータ https://www.data.jma.go.jp/fcd/yoho/baiu/kako_baiu04.html

 ■■『油性粒子理論 研究』D■■平田基哉理論からの検証U:●特別対談「”目”の価値判断はいかにあるべきか!!」平田基哉VS安田治男■(出典:『Chanpion』誌1977年12月号 、P64〜P70より引用)■   イレブン  2021年5月13日(木) 4:03
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平田基哉理論からの検証Uでは、『Chanpion』誌1977年12月号 に掲載された、特別対談「”目”の価値判断はいかにあるべきか!!」を取りあげました。

この内容を見ると、タイトルとしては、平田基哉さんと安田治男さんの対談の記録となっていますが、CH誌編集部の方との3人の鼎談のような内容となっています。おそらくこのCH誌編集部の方は吉原謙以知氏ではないかとイレブンは思っております。

この資料「”目”の価値判断はいかにあるべきか!!」はそのタイトルが示すとおりレース鳩の眼から何を読み取っていけるのかという基本的な命題を巡って話題が交わされており、今、読んでもなかなか示唆に富む議論が交わされています。眼の資料としては第一級の内容だと思っております。

特にこの記事の中で平田さんが語っている次の言葉には、考えさせられるものがありました。

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

■CH■ ヨーロッパの例では長距離に強い系統というのは、比較的目の色の濃い赤目、柿目といったものが多くて、一方短距離で活躍しているのは銀目の薄いもの、いわゆるホワイト・アイに近いものが多いわけなんですけど、日本ではどうでしょうか。

■平田■ それはやはりアメリカあたりでいろいろな系統をみてまわると、その系統によって目の色素は違ってくると思います。ヤンセンなんかは石目の薄いものが短距離に速いといまも言われましたが、目の色の濃い鳩にも短距離に速いものがいます。私は系統によって変わってくると思いますし、いちがいには言えないのではないでしょうか。だからいろいろな人の協力で短距離に強い目、中距離に強い目長距離に強い目について、もっともっと研究してもらって、どんどん出してもらえばだんだんデータがつかめるようになると思います。私や安田さん、ひとりやふたりの話で片づけられるものではないと思います。

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

イレブンがこうして掲示板に眼の画像や資料を掲載し続けていることも、意味あることになると思いました。

原文の記事は、量的にかなりあるため、挿入資料は、わずかに抑えられています。今後、関連資料を調査しながら、イレブンの方で追加していく予定です。

 ■特別対談「”目”の価値判断はいかにあるべきか!!」■  平田基哉VS安田治男  2021年5月13日(木) 4:05 修正
■CH■ チャンピオン誌の創刊号に鳩の目の写真と記事を載せてから、ずっと続けてほしい、何かをつかみたい、といった全国的な反響がありまして続けてきたのです。

ただチャンピオン誌で載せている目の写真は、撮った時の状熊がみなそれぞれ違ってしまい、ポケたのもあります。

さら、にフィルム製版や印刷の具合で、実際の目とすこしイメージが違ってくるものもあります。

 ですから多少そのことをふまえたうえで、まずうかがいたいのですが、種鳩にいい目とレースに使ったほうがいい目の鳩、といったようなところからお話しねがえますか。

■平田■ まずこの鳩、ジュモンデイ号の目は、種鳩に選定したい構造をしていますね。

それからこの69年の3150349 Bの雌鳩もすばらしいものをもっています。

グランド吹雪号、この鳩もいいですね。

SP佐多錦号は、種鳩よりもレース鳩にいいんじゃないかと思います。SPデーゲンス号、これもそのように思いますね。

ミス・ブレイクは私の鳩で、自分で評価するのもおかしいですが、これはすでに遺伝しており、子孫。兄弟といった直系が1000K以上をどんどん飛んでいる状態にはいっておりますので…。

これは少しピンボケしておりますが、実際にはこの鳩、まだまだ粒子の状熊がいいんです。

それから裏面にある松伏号はレース鳩にいいですし、右隣りの44年の44-71949Bの雌、この鳩もレース鳩にいいですね。

ヤングスター号、これは種鳩になりますね。ノルマン号、これも種鳩としてすばらしいですね。ムスタング号やブルーバロンズ号も、レース鳩にいいですね。この創刊号でいえばそういうようなところです。

 ●目の色素は濃いものがよい●    2021年5月13日(木) 4:08 修正

■CH■ 安田さんはいかがですか。ファンネとかデニスがきた時に、「やっぱり私か配合したとおりだ」というようなことを言っておられましたけど。種鳩にする時の交配は?

■安田■ 私は平田さんほど目について研究していないんです。ただ、種鳩を交配する時は、関西でいう石目と柿目とか、そういう交配をしたほうがいいのではないかと。そうするといずれにしても鮮やかな目が出ます。目白体についてのアイサインがどうとか、粒子の密度や色素がどうとか、そこまで私は知らないのですか、ただ私か好きな色というのは、赤目というか柿目が濃いというか、はっきりした色ですね。1月号に出ている4005、どちらかというと、こういう目が好きなんです。

■平田■ 私はそういう目が出ると、ひじょうにすばらしい成績で飛ぶレースにもってこいの鳩で、何回も何回も連続でぷつけてもだいじょうぷだというような鳩に思えます。

■CH■ これはいわゆる金目とかいう?

■平田■いいえ違います。その部類には入らないですね、このインナー・サイクルが金色がかっていますけれど、濃厚な色素で構成されていますから健康度の高い鳩ですね。ですから飛ぶ鳩は色素の濃いものがいいわけです。色素の濃い鳩は、どちらかといえば、からだが弱いと言えます。

 ●同じような色素の鳩は交配させない●    2021年5月13日(木) 4:09 修正

■CH■ 前にも1月号のとき、ムスタングに配合した鳩がブルーバロンという鳩だったんです。これは親子関係になるんですが、やはり交配をみるとちょっと色が違いますね。たとえば、観子交配でも同じ目をかけないほうがいいのか、平田さんの場合はどうですか。

■平田■ 同じような種類の鳩同士はかけないほうがいいと思います。

■CH■ たとえば同じ白っぽい目同士をかけないほうがいいということですか。

■平田■ そうです。ということは、どんな系統を合わす場合でも、おたがいに異なったもの同士を合わせたほうが、片方の特徴のいいもの、悪いものとありますが、いちおうそういうような交配方式が基礎ですね。だから、いま安田さんが言われたように石目の鳩、関東では銀目といいますが、これと柿目の鳩を合わせることによって、゛ショートさす″と言いますか、血を刺激していいものができるという、ひとつの要素になります。そういう形がいちばんいい配合ではないかと思います。

■CH■ そのことと関連しますが相川定久氏は、同じ系統の鳩同士の場合は違う目をかけますけれども、全く違う系統の鳩を異血で交配する場合は、できるだけ似かよった体形、目の色の鳩同士をかけたほうが、自分のいままでのデータではいい鳩ができる、と言われていますが。…。

■平田■ 同系統の場合は違うものを、また系統の違うもの同士の鳩合は、いま言われたように同色というようなものでもいいです。異系統の場合、からだは似かよっていたほうがいいですね。私もそれがひとつの基準だと思います。

■CH■ いま平田さんがおっしゃったことは、たいへんおもしろいですね。異系統の場合からだは似たようなものがいい、目のほうは似たようなものでもいいと…。相川さんの場合は似たものがいいと言われるし、安田さんの場合はむしろ違ったほうがいいということです。そのあたりがたいへん徹妙ですね…。

■平田■ 私か言ったのは、同系統の場合はなるべく違ったものがいいんですが、異系統の場合、同じようなものを合わせたほうがいいけれども、レース鳩というもの自体がすでにつくられていて、何系統何系統と多数の人に飼育されて、それが数十年の年月を経て、伝書鳩自体が近親になっていますからね。だから大きく考えた場合は、違ったものを合わせたほうがいい鳩ができる要素があるようです。確率も高いし、健康度も高いものができます。

■安田■ 私の場合は、漠然ととにかく同系統にしろ異系統にしろ、目の色は正反対なもの、極端に言えば暗い色と明るい色とか、色の濃いものと淡いものとか…、それぐらい考えて交配しています。

■CH■ その場合色の濃淡で違うもの同士というのか、それとも色の種類で柿目とか銀目とかいうふうに違うもの同士なのか、それとも両方とも含めてなのですか。

■安田■ よくみると、色素も粒子も影響しています。

■平田■ ただしこれは、よく飛んでいる鳩舎へ行って見せてもらいますと、やはりよい成績をあげているのは、すばらしくいい粒子の結晶体、高性能をもった鳩が多いということです。そこで私か気がついたのは、そういうことで目に対してとことんまで研究する必要があるというようなひとつのもとになりました。それから平凡で薄っぺらな、粒子も何もないようなつるんつるんとした目ではだめですね。やはり濃度がなければいけないです。それからレーサーとしては、とくにいま安田さんが言われたように、濃い色素をもって瞳孔に深みのある、厚い層の潰し色素をしているほうがいいです。

 ●土鳩・食用鳩との目の違い●    2021年5月13日(木) 4:10 修正

■CH■ いま゛深みのある″と言われましたが、凸凹が激しいということですか。

■平田■ 凸凹というのは、一般には通用しないことばかもしれませんが、゛肉の厚み″というんです。厚いほうがやはりいいです。薄っぺらなよりも。

■安田■ 土鳩なんていうのは鋭い目をしていますが、つかまえてみると薄っぺらでなんにもないですね。ただきついというだけで。

■平田■ そうです。虹彩というか、少し離れてみると土鳩なんかもそうとうきつい目をもっているんですね。ところが土鳩は、アイサインで虫が喰ったように黒いものがずうっと巻いているでしょう。このアイサインがほとんどない。つるんときれいに輪になっている。レース鳩にはこのアイサインが必ずあるんです。

■CH■ 以前に食用鳩を見たことがあるんですけど瞳孔がくちばしのほうに寄っているんですね。瞳孔が前のほうを向いているのはいいと、一般にいわれていますが、ある人が、食用鳩の場合はぜんぜん種類が別個のものだから考えないほうがいいんだ、と言ってましたが…。土鳩でも瞳孔が前のほうにあるわけですか、それともそういうことは考慮すべきか、無視していいのか…。

■平田■ 土鳩でもありますよ。でも前のほうにチョコンとあるだけです。だから離れてみると、前に目が寄ったように感じるんですね。それが、アイサインの出ているものは。目が前に出ているように感じるんです。瞳孔がゆがんでみえるような鳩もいますよ、実際に。これは近親からくるのか私にはわかりません。そこまで深く研究していませんので。たしかにそういう鳩もいますけれども、正常な目の位置というのが本当じゃないでしょうか。

 ●アイサインを重視する●    2021年5月13日(木) 4:11 修正
■CH■ いまから10年ぐらい前ですけど、私達はアイサインがどうのとか、コリレーションがいいとか言いまして、よく万年筆でぎゅうっと強く書いた時に筋になりますね。コリレーションですか。それが目のまわりにあったほうがいいんだとか、最近は長距離鳩や優勝鳩を見ていますと、だいたい目が前に寄つて、たとえば前のほうがぐヒゆぐじゅとなりますね。だいたい飛んでいる鳩というのは、わりあいそういうのが多いですね。

■平田■だいたい、あれはアイサインか結局邪魔しているんですね。だから肉眼でみるとあのアイサインか、そばへずうっと張っているから、瞳孔の輪郭がはっきりわからないんです。でもそういう鳩がどちらかといえばいいんですよ。虫か喰っているようにみえるほうが。いい鳩はだいたいそのような構成をしているんですね。それが土鳩にはないですね。

■CH■平田さんのは1300ですか、ずうっと優勝している鳩は。安田さんのところでも、優勝している鳩は、目かやっぱりそうだと思う鳩でしょうか。

■安田■結果から判断するとやはりそうなりますね。

■平田■それと、私が感じるのは、いつも鳩舎にはいって、離れて見ると、目の輪郭は瞳孔とまわりの色彩がはっきりしている鳩ほどいい鳩だと思います。それで、そばにもってくると、いまのような状態になりますが。

■安田■それをどうなんだと説明してくれと言われると困るんですが。

 ●目がいいから飛ぶわけではない●    2021年5月13日(木) 4:12 修正
■CH■安田さんかレースに寥加する場合、この鳩は本命だーとマークしようなどという時。どこを見ますか。やはり目ですか。

■安田■ 目だけということはないですね。やはり血統とか、その時の状態、董期距離などすべてを総合して見ます。ただ健康度というのはもちろん見ます。

■平田■マーク鳩を選定する時、自分の鳩舎で1・2羽選ぶ時の目による選定法は、私もいろいろ研究していますかむずかしいことです。いろいろ飛ばしてみて。そのうちに鳩の良さを見抜く方法しかないのではないかと思います。

■安田■相対的に目ももちろん入りますけど。

■平田■ 自分の期待どおり帰すためには、健康度、ふだんの帰りぐあい、飛ぴっぷりなど何もかもふくめて選ばないとむずかしいですね。飛ばす鳩にかぎれば、あまり目は重視しないほうかいいのではないかと思います。あくまでも良い能力の遭伝を鳩舎に保存していくための研究としています。

■安田■種鳩あるいは交配の面で重視するということで、あとは結果を楽しむぐらいです。こういう交配でやって、こういう目がでたとか。

■平田■だからシオンならシオン、フアンブリアーナならフアンブリアーナ、なんでもひとつの系統を長く飼い、その人がいろいろレースでのテストを繰りかえし、いい成績を維持すれば、それでこそ第三者、第四者も認めるひとつの系統だといえますね。

 それを各自の好みに合わせて導入し、その特長をくずさずにやるのであって、レーサーとしては目がいいから飛ぶとか、そういうことはあまり関係かないと思います。

 ●鳩にも血液型があるのか●    2021年5月13日(木) 4:13 修正
■CH■鳩は人間と同じように、それぞれ血液型が違うはずだ。目の色を見ればそれかだいたいわかると、それで良い目の鳩同士をかけても血液型が合わないとだめだーという人かいますが。

■平田■私はそういうことを研究しているのではありませんが、人間の場合でも血液型が異なるとなかなかうまくいかないということかありますね。交配の結果、血かミックスされて生まれてくるのですから、そういうこともあるかもしれませんし、勉強してみる必要はあるのではないかと思います。

■安田■そこまではわかりませんが、昨年の1月号の4005のような目同士をかけ合わせたことかあるんです。同じような目の鳩を作ろうと思って、ところか6羽作出して1羽も出ないんですね。

■平田■それはこういう目、ノルマン号ですか、こういう目を作ろうと思ってこういう目の鳩同士を交配しても、いくら作出しても出ない。それで隔世遺伝があるということで納得したんです。

■安田■それかどっちつかずというか、ボケーツとした目なんですね。どうしたらいいのかなあと思っていたところ、ぜんぜん違う交配からすごい目がでたんです。それで両親をあらためて見たら、ぜんぜん違う色なんです。それ以来むしろ同じ色同士でなく、逆に色を変えたほうかいいんじゃないかと自分で思っていたわけなんです。

■平田■外国の人なんかよくやるんですが、違ったもの同士をかけ合わせることで、血を刺激させていいものを作る というんです。言葉としてちょっとピンとこなかったんですが、よく考えるとなるほどなアと思いました。同じような鳩同士をかけると刺激がなくて良い鳩ができないんですね。安田さんか言われたように違う鳩同士をかけると、ピューンとショートして刺激し合うんです。それで私も選手鳩を作る時は。同じものをはずしてほとんど違ったもの同士をかけ合わせているんです。

■CH■ そのように違う目の鳩同士を交配して、すばらしい仔が出るような時は、やはり両親の目とも深みがあるんでしょうね。

■安田■そうですね。目それ自体は。

■平田■それと色素も関係ありますね。色素というのは濃厚でなくてはいけないですね。種鳩の場合で色素が薄くなると、鳩がだんだん退化して病気に弱くなり、体も不健康になります。だから色素はある一定の濃度から絶対に下げられないということです。そういう交配をしないとだんだん退化現象か起きて、目の薄いものか出てくるんです。よく飛ぶ鳩舎へ行きますと、すべて濃度をもっていますね。柿眼というと粒子の上に白がのっていますが。その色素はすべて濃厚です。だから目の上からのぞくと、これは強いなアという感じの目をしていますね。

■安田■羽色は灰でなければだめだという人がいますが、目もその目以外は買わないんだという人がいます。そのように統一しようとすると、自然と退化してしまうんですね。平田さんかおっしゃったようにたかいに剰激しあうということかなくなりますから。

■CH■それは選手鳩を作るときも、種鳩を作るときも同じことがいえるわけですか。

■平田■色素の濃い鳩をつくるようにしたほうが、種鳩にしても選手鳩にしても、健康体のレースに優れた鳩を生み出せますね。
 問題は遺伝性からいうと、薄い目の鳩ができるということは親子交配だとか兄妹交配だとか、近親になっているからで、これはそうとう強化をはからないとレーサーとしては落伍してしまいます。ですから近親はある程度で止めて、遺伝の能力としてはいいものをもっているのですから、それを'濃くしていかなければだめになると思います。

 ●目だけで鳩質を判断すべきではない●    2021年5月13日(木) 4:15 修正
■CH■話をさきへ進めますが、長距離でも短距離でも。たとえば参加鳩の8割も当日帰り分速も1500もでるような天気と、全然帰りか悪く1割も帰らない時の天気とでは、その時々の帰ってくる目の色が違うのではないかという意見もあるのですが。

■安田■それはちょっとむずかしい。

■平田■悪天候の時はこんな目、天候のよい時はこんな目、というように分けるとしたら、これは言いきることはできないと思います。

■CH■ そういうことを調べていったらおもしろいのではないかということなんですが。

■安田■興味はありますけれども。

■平田■帰った鳩をそういう形で研究していくということですね。それはおもしろいかもしれませんね。そのデータをとっていくのもいいですが、やはり系統というのはおたがいに全てがミックスされて作られていますので、自分で何十年も飼ってひとつの系統でやっている人は、自分の鳩はこういう目をしていたらいいしこう出たらだめだ とだいたいパーセンテージでわかってくるのかもしれませんね。いろいろミックスして作る現在では、とても目と天候の相関関係は、いいきれないですね。

■安田■ 目は大切なひとつの要素であるというだけで、目がすべてではないですね。

■平田■だから体、健康度、系統、血統を話さずして目は語れない、ということです。

■安田■ よくそれを言っておかないと、読まれる人はただ目の1ヵ所をみて、全体を忘れてしまいますからね。

■CH■ 目とか翼は写真で撮れますけど、骨格などというものは、なかなか字で書いたりしてもわからないですね。そんなわけでレース鳩として骨格も翼もすべてAクラスだとした場合、目というやはり重要なからだの一部へたどりつく。そこで読者の方からずうっと続けて欲しい、という憲見か多いのです。

 ●系統によって異なる目●    2021年5月13日(木) 4:16 修正

■CH■ ヨーロッパの例では長距離に強い系統というのは、比較的目の色の濃い赤目、柿目といったものが多くて、一方短距離で活躍しているのは銀目の薄いもの、いわゆるホワイト・アイに近いものが多いわけなんですけど、日本ではどうでしょうか。

■平田■ それはやはりアメリカあたりでいろいろな系統をみてまわると、その系統によって目の色素は違ってくると思います。ヤンセンなんかは石目の薄いものが短距離に速いといまも言われましたが、目の色の濃い鳩にも短距離に速いものがいます。私は系統によって変わってくると思いますし、いちがいには言えないのではないでしょうか。だからいろいろな人の協力で短距離に強い目。中距離に強い目長距離に強い目について、もっともっと研究してもらって、どんどん出してもらえばだんだんデータがつかめるようになると思います。私や安田さん、ひとりやふたりの話で片づけられるものではないと思います。

■安田■ ひとつの判定の基礎にはなりますね。結局、脳の影響をいちばん強く受けているところですから。

■平田■ まったく同感です。

■安田■ 人間でも目をみてこいつはりこうそうだとか、おとなしそうだとか、きかなそうだとか言うでしょう。

■CH■ 他人の鳩舎に行ってぱっと鳩を見た場合、まず体形的なものを見ますか、それとも目を見ますか。

■平田■ 離れて見た場合は、まず体形が目にうつりますね。全体的なバランスとか。ただある一定期間、じいっとみつめていると。いい鳩というものはちょうど目を横に向けて。目を中心とした顔の表情に、何か印象を受けるいいものをもっています。それが第六感で。この鳩はいいと感じた時はたいがい。いい鳩ですね。

■CH■ それとニュアンスは同じなんですが、ボスチンは、急に人間がはいっていった時の鳩の動作によって頭のいい鳩あるいは悪い鳩がわかるというですね。

■平田■ ヨーロッパの人は、そうとう目について研究している?

■CH■ 見ることは見ますけど。まずからだにさわって。最後に目をみますね。やはりその時も、さきほど言われたように表情というか…。

■安田■ つかめば胸と筋肉を見ますね。それで納得いけば最後に顔にいきます。

■平田■ 最後のダメ押しですね。

■CH■ ヨーロッパから送ってくるペアを見た場合、同じ目同士がありませんね。

■安田■ そうですね。たいがい違います。

■CH■ そういうことは口には出しませんが。常識になっている。

■平田■ 私はそう思います。

■安田■ 説明するまでもなく、自分の経験などから基本になっていますね。

 ●銘鳩はムダな動作をしない●    2021年5月13日(木) 4:17 修正
■CH■ それからちょっと目からはずれるかもしれませんけれど、いままでヨーロッパの超銘鳩あるいは銘鳩とかいう鳩が輸入されて引き取られた場合、チャンピオンというものは風格があるというか、動作が違いますね。ぜんぜん知らない鳩舎にいきなり入れられても、いちぱん高いところに止まってそこを 動かない。他の鳩と頭がちょっと違うというところを見せます。

■安田■ ムダな動作をしないですね。

■平田■ 外国にかぎらず日本でもそうです。これは何回も何回も厳しいレースに耐えたチャンピオン級の鳩になると、日本の鳩舎で生まれた鳩でもまったく同じ状態にはいります。

■安田■ そのひとつの例が平野さんのところのデルバーボーイ。猫が何回も鳩舎にはいっていますが、一回もやられたことがありません。

■CH■ なんとかいう銘鳩なんですが、バランスもまあまあ普通、羽もまあまあ、目も普通、ところがものすごいチャンピオンだということです。この鳩を見たピート・デヴィートという人が、「この鳩はまったくどこといって普通の鳩と変わらないのに、これだけの成績をおさめたということは、どこか違うところがあるはずだ」ということで飼い主に聞いたところ、他の鳩と違う点といえば性格というか動きがぜんぜん違っているんだそうです。

■平田■ それはある程度、苦しいレースに耐えて。そうして何回も何回も飛んで初めてそういう状態にはいってくるんであって、若鳩の時期にはそういう状態はみられません。人間と同じですよ。飛ばされていって。だんだん性格が安定してくるんですね。そうして最後にでき上がるとそういう状態になるんですね。

■CH■ そう・すると鳩は2年、3年と成長すると言いますけど、それは体形的な面だけでなく、人間的な面でも成長するんですね(笑)。

 ●表情で判断できる●    2021年5月13日(木) 4:18 修正
■平田■ 前に名古屋の岩田孝七さんと目について話をしたことがあるのですが、その時岩田さんも学生時代から目について興味をもって、ずうっと自分なりに研究してきているということでした。岩田さんの論を借りると、表情をみてこいつはりこうである。賢いと思えるような鳩はたしかに大物になる。だから賢い鳩でなければいけないということを強調されておりましたが、私もそう思います。

■安田■しかしそれは活字ではどうも説明のしようがないんですね。りこうそうな目というのはどういう瞳孔の動きをするかというような…。

■CH■ そうなると名人級の人が言うように個人個人が鳩をよく観察して、自分で知るしかないのでしょうね。

■平田■ 鳩舎にはいって、エサをやったりいろいろ見ていると、動作によって一羽一羽が違いますので、レースに参加させる時これは今回いけるなアと感じたり、これは無理だなアというような実感がたしかにありますよ。これはあたりますね。

■安田■ 前の実績があっても今回は?、という時がありますね。

■平田■ りこうというのは、系統、血の流れからくるものですね。彫りの深い、粒子の充実したものが、、やはりりこうな鳩に多いです。石目の鳩は色目の鳩にくらべて神経質な鳩が多いです。だからレーサーをつくる場合、安田さんが言われたように、必ず石目と色目を配合して、神経質な性質を少しずつ入れていくようにしないとスピード感というものが鈍ってくるという考えをもっています。

■CH■ それを裏づけることがありますよ。というのは、ヨーロッパの話ですが、鳩の名前に゛バンガ″というのがあります。これは臆病者とか神経質とかいう意味で、この名前がついているのは、たいてい銀目の鳩です。

■平田■ 神経質な鳩は一発のレースでトップになることはあります。ただしチャンピオン級になることはなかなかむずかしいんです。というのはムラがあって、安定していないのです。どちらかというと、色目のほうがチャンピオン級になる鳩が多いようです。


 ●成長によって目の色も変化する●    2021年5月13日(木) 4:19 修正

■CH■ 鳩で1〜3才ぐらいまで成長するという話ですが、目の色も変わりますか。

■平田■ 変わりますね。状態によっても変わりますが若鳩時代と1才、2才、3才と変わってきます。

■CH■ 状態によっても変わるというのは、よく鳩が興奮した状態とか、健康な状態とか、健康な状態の時は目がイキイキと輝いてみえますね。その場合。色素も多少変わってきますか。それとも鮮やかさだけですか。

■平田■ それは興奮状態のときに発色度がよくなるのではないかと思います。だから濃くなったように感じるんですね。興奮がさめると落ち着きます。

■CH■ 日本は若鳩でドンドンやってしまいますが、本来もう少し3才ぐらいまでやったほうが鳩のためにいいのではないかと思いますが。
■CH■ いまの話を延長して考えると、たとえば銀目の鳩は若鳩で勝負しても、柿目とか、わりに濃い目の鳩は、成鳩で使ったほうがいいのではないかという考え方が成り立つのではないかと思いますが。

■安田■ それは違います。同じ石目でも色素の構成が違うからです。

■平田■ 細かく分けたら石目でも何段階にも分かれていますし、色目もそうです。

■CH■ 3才ぐらいまで待ったほうがほんとうの鳩の能力や体格も…。

■平田■ それは当然言えますが。どなたも承知していることです。ただし日本の現在の鳩舎規模からいって、老鳩も若鳩も一緒になってはいっているような状態では、とうてい3才までおいて飛ばすことは無理です。

■安田■ なかにはやっている人もいるでしょうね。

■CH■ そうとういい鳩も若鳩の時に無理をすると、そのまま成長がストップしてしまいます。ほんとうは後世にそうとうな成績をおさめられるような種鳩になる鳩も、あまり若い時に使いすぎると、子孫にも影響してしまいますね。

■平田■ 当然そうなります。なかにはどうしても3才までは長距離に出さないで、骨格構成とかいろいろな成長をみながら、からだができあがるまでは絶対に長距離に出さないとがんばっている人もいますが続いている人はなかなかいないですね。

(以上)

 ■■『油性粒子理論 研究』D■■平田基哉理論からの検証T:●レース鳩のそこが知りたいシリーズ@『私の経験から得た種鳩に適する眼の構造』アドバイザー:平田基哉■(出典:『ピジョンダイジェスト』誌197?年?月号※調査中 、P54〜P55より引用)■   イレブン  2021年5月11日(火) 4:39
修正
眼の理論に関して、尾内一郎さんと並んでその影響が大きかった人物として平田基哉さんは外すことの出来ない方です。

平田基哉さんについては、最近まで鳩界誌やネット上にも登場されておられ、お元気な姿を見せられていました。今もお元気なんでしょうか。そのお姿を見るたびに、イレブンもあのご年齢まで鳩を楽しめたらいいなと感じておりました。

また、昨年、源流系のSSラインの基礎鳩として導入した平田基哉さん作【源流SSプラチナ号】を手にしたとき、これだけの素晴らしい眼の鳩を作出された名人芸にほとほと感心した次第でした。

この平田さんの『私の経験から得た種鳩に適する眼の構造』は、短い論文ですが、極めて質の高い内容だと思っています。

元々、日本鳩界の眼の研究のメッカだった広島鳩界で育ってこられた方であるし、L.E.シューマンさんとも親密な関係だったこともあり、海外の眼の研究内容にも通じておられた方なので、この論文の端々にその洞察の深さをイレブンは感じます。

 □  ピジョンダイジェスト誌編集部  2021年5月11日(火) 4:46 修正
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
 今月から始まったシリーズ”レース鳩そこが知りたい”の第1回目は「眼」を取り上げました。アドバイザーの平田基哉氏は、長年レース鳩の眼と取り組んでこられ、この道では一家言を持つベテラン愛鳩家です。
 果して、種鳩に適した眼とは如何。長年の研究と経験から、未知の分野に挑んでいただきます。
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 ■選定の基本はあくまで血統と体型■  平田基哉  2021年5月11日(火) 4:47 修正
 レース鳩の眼については、早くからイギリスやアメリカで盛んに研究されてきましたが、今だに定説といったものは確立されておりません。しかしある程度の研究成果は出ており、また私自身も長年、レース鳩の眼の構造について研究してまいりましたので、この稿でそれについての考察を展開してみたいと思います。

 しかし、ここで一応お断わりしておかなければならないことがあります。それは、鳩を選定する場合の基本はあくまでも血統と体型であるということです。ですからその前提のもとに、眼による鑑別法を考えていかなければならないということです。

 私が種鳩を選定する場合に注意する点は、当然のこととして、血統的に先祖代々から万遍なく良い成績を上げているかどうかということです。特にその場合、血統的に一つの流れを形成していることが大切です。異血交配ばかりでチャンピオンが誕生しても、必ずしもそのチャンピオンが優秀な種鳩になるとは限らないのです。雌雄どちらか一方に確立された系統の鳩を交配させなければならないと考えます。

 そのためには、自鳩舎の主力系統をまず定めることが必要になってきます。固定された系統の鳩というものは、はっきりとした遺伝特性(長所)を持ち、近親指数が優れ、飼育管理も比較的容易であります。

そして、種鳩として選ぶ場合、その鳩が長距離タイプなのか、短・中距離タイプなのかということを知り、その鳩、あるいは兄弟、および比較的近い先祖に優入賞等の優れた翔歴があるかどうかということを見なければなりません。飛び筋というのは、子孫に遺伝していくということを忘れてはならないのです。

 優秀なレーサーというのは、そのようにして作出されるのです。また、そうでないと鳩舎にあっては毎年コンスタントに良い成績をあげ続けることは甦しいと言えるでしょう。

 勿論、レーサーは全体的に見てバランスが良く、健康的であることに越したことはないのですが、レースで優秀な成績をあげるためには、鳩がバランスの良いシャープな動きをしていることが肝心です。

 レース鳩は身体のバランスと健康が第一ですが、手に持ってみるバランスと、空中を飛んでいる時の鳩のバランスは違っています。一羽一羽の飛翔状態をよく見れば分かると思いますが、本当は飛んでいる時のバランスを見なければ鳩の良し悪しは分からないと思うのです。

 鳩達がシャープな動きをしていない鳩舎は、とうてい良いレース成績を望むことはできないでしょう。分かりやすく言えば、レーサーたる鳩達を腹の締まりが良くなるまで仕上げなくてはならないということです。いくらスピード性に長けた血統の鳩でも、このような管理を怠るようでは到底満足のいく成績はあげられないのです。

 ■眼は脳の一部■    2021年5月11日(火) 4:56 修正
 私が種鳩を選定する場合、鳩をみた時のインスピレーションを非常に大切にしています。人間の感度というものは、一つの物を長く見ていると、薄らいでしまうものです。

長い時間をかけて鳩を見ているとうしても迷いがきて遂に分からなくなってくるものです。ですからインスピレーションを最大に働かせることが鳩の良し悪しを見定める上で必要なのです。
 
もう少し具体的に言うと、私はまず、鳩の血統を見て、その鳩の体型のバランス、健康度、顔の表情から自然に伝わってくる感じ、そして最後に決め手となる眼の構造を見で、種鳩を選ぶのです。

 何故眼の構造を重視するのかと言うと、鳩体で脳の一部が外部に出ているのは、眼だけであるからです。眼の裏側と脳とは、毛細血管によってつながっております。

私は今迄に何十羽とレース鳩を解剖して、眼から脳に至る関係を色々と調べてきました。そしてその成果を踏まえて選定した種鳩は、必ずといってよいほどその子孫は良い成績をあげてむります。

眼の構造によって、たとえ優秀な血統を引く兄弟鳩であっても、種鳩に使えるものと、そうでないものが生まれます。また、交配によって、眼の構造の異なった仔が生まれるということも分かってきたのです。

 ■種鳩には複雑な形で色素の暗い眼が最適■    2021年5月11日(火) 5:01 修正

 では私の経験に基づいて、どのような眼をした鳩が種鳩に良いのかを述べてみましょう。

 図を見ていただければお分かりのように、鳩の眼は外側からアウトバンド、第1アイリス、第2アイリス、アイサイン、インナーサークル、ロングサークル、瞳孔と区別されます。

アウトバンドというのは、眼の一番外側の輪を指しているわけですが、私が思うには、この部分の色素は黒色、若しくはグレイの色素を待ったものが良いようです。

その内側にあるアイリス(広い輪の部分)は、マーブルのようにさまざまな色素が混ざり合って、外側の部分が広い輝きを持っているものが種鳩には適しています。そしてアイリスの粒子の凹凸がノコギリの刃のように、また宝石を散りばめたようにギザギザになっているものが良いと思います。

 種鳩にはなるべく暗い色素の眼をしたものが良く、明かるい眼の色のものは、レーサーとしては良いかも知れませんが、種鳩としてはあまり感心できません。

レーサーについて言うと、アイリスが濃い赤色か黄色で、凹凸が浅く、あっさりとして眼の絞りの良い鳩は、晴天レースに良い成績を収めているようです。

反対に悪天レースや長距離レースで活躍する鳩のアイリスの色は、どちらかと言うとブラウンかバイオレットをしており、アイリスの凹凸もギザギザして深いものが私の鳩舎でも良い成績を収めています。

 次にアイサインについて少し触れておきましょう。アイサインはレース鳩だけに見られるもので、土鳩にはありません。

アイサインはインナーサークルの部分に見られ、口ばしの方から見れば前方にあります。黒ずんだ色素をしており、それが前後一杯にとりまいているものが種鳩に適しております。前力にだけあり、それが張り出しているものはレーサーとして最適です。特に晴天レースで好成績をあげる鳩は、アイサインの輪が細いものが多いようです。

 次にインナーサークルですが、この部分は黄色、グリーン、グレイ、バイオレット等の色素を持ち、種鳩としては色彩が豊かで巾広いものが望まれます。色彩が乏しく単純なものは、私の経験から言うと、良い子孫を残し続けるには不向きであると思われます。

 ■ロングサークルを見てレーサーを選出■    2021年5月11日(火) 5:04 修正
 インナーサークルの内側には瞳孔がありますが、図を見るとインナーサークルと瞳孔の間に細い輪があります。これは肉眼では見えませんが、ルーペを使えばこげ茶色をした輪を見ることができます。この輪のことを私はロングサークルと呼んでおります。

 私はこの瞳孔のきわにある輪が、はたして鳩体とどのような関係があるのかということをいろいろ研究してきました。その結果、次のようなことが分かってきました。

 老鳩とかコンディションの悪い鳩。あるいは生まれつき体質の弱い鳩は、ロングサークルがゴムヒモのように縮んで弛んでおります。また、年令にかかわらず、眼の視力が衰えた時にもそのような状態になります。若い健康的な鳩には、弛みがありません。

 私は鳩をレースに参加させる時、このロングサークルの状態をよく見て選出しております。ロングサークルが弛んでいる鳩は、ほとんどレースでも良い成績をあげることができません。私の長年にわたる研究の末、この口ングサークルは鳩の状態を見るうえで、非常に重要な意味が持っていることが分かったのです。

最後に瞳−瞳孔について老えてみましよう。私の経験上から結論を先に言えば、瞳孔は小さい方が良いと思います。瞳孔が大きな鳩は、どうも動作がシャープではありません。

 瞳孔の色は真黒で透明であるのが良く、茶色っぽい色をしているのは駄目です。なぜなら年をとった鳩とか病弱で体質の弱い鳩は、瞳孔が茶色昧を帯びてくるからです。

 ■配合は眼の色、羽色の違ったもの同士で■    2021年5月11日(火) 5:05 修正
 私は今迄、石眼(銀眼)と色眼(金眼)の良い眼の構造をした鳩同士を交配してきました。その結果、非常に良い仔を作出することができました。他鳩舎での交配の成功例もほとんどこのような交配によるものと信じております。一連の血統を上手く引き出すためには、なるべく眼の色素、羽色が異るもの同士を交配した方が良いと思います。ただし、異血交配の場合はこの例ではありません。

 いままで述べてきたことをつづめて言えば、鳩の眼の構造は、眼全体が複雑であればあるほど、種鳩として良い結果を生むということです。私は決っして鳩の眼の専門家ではありません。しかし、長年にわたる飼鳩生活の中で、その都度、鳩の眼に感心を寄せてきましたし、努力もしてきました。そして鳩の眼について語ることは無意味ではないと確信しております。鳩の眼に興味のある方は是非、眼の構造を研究されることをお勧めします。

 最後に、レース鳩はまず頭脳明晰でなければなりません。帰巣能力が優れていなくてはレース鳩とは言えないのです。次にスピードです。この2つを兼ね備えたうえで、体型とか翼とか眼が問題になってくるのです。

 分かりきったことでもつい私達は忘れがちになるものです。素晴らしいレーサー作出のために、私の経験が少しでも参考になればと思っております。
(以上)

 ★2021年源流系700K鳩画像C★【源流WILD(ワイルド)号】 20YT03630 BC♂  イレブン  2021年5月10日(月) 4:24
修正

 ★2021年源流系700K鳩画像B★【源流Cougar(クーガー)号】19YT05329 BC♂【  イレブン  2021年5月10日(月) 4:23
修正
□□2021年春700K地区N 6日目帰還 

 ★2021年源流系700K鳩画像A★【源流663号】20YT03663 BC♀  イレブン  2021年5月10日(月) 3:59
修正
□2021年春700K地区N翌日早朝記録 連合会  位

■父:源流系岩田ライン基礎鳩【帝王705号】柿眼松かさ(【源流秘蔵岩田号】×1000k総合優勝【GPダイヤモンドレデイ号】※源流秘蔵岩田号の孫)

■母:源流系帝王ライン基礎鳩【帝王5717号】18YA05717 B♀ 柿眼(10YA08684×13YA01034)※帝王1633号の孫

 ■父:源流系岩田ライン基礎鳩【帝王705号】16YA01705BC♂  イレブン  2021年5月10日(月) 4:10 修正
(【源流秘蔵岩田号】×1000k総合優勝【GPダイヤモンドレデイ号】(※源流秘蔵岩田号の自身×孫)

 ■母:源流系帝王ライン基礎鳩【帝王5717号】18YA05717 B♀  イレブン  2021年5月10日(月) 4:14 修正
10YA08684×13YA01034

 ★2021年源流系700K鳩画像@★【源流モンスターバイオレット号】20YT03667 B♀  イレブン  2021年5月10日(月) 3:34
修正
□2021年春700K地区N当日記録 連合会14位

■父:源流系帝王ライン基礎鳩【黄眼号】18YA05686BC♂[黄眼]帝王主流系極近親作出鳩(08YA00670BC95ゴールデンアイ親子配合×14YA09220帝王パイド7396号後継種鳩)

■母:源流系SSライン基礎鳩【源流モンスターGG号】14YT02166 B♀[バイオレット金巻眼※クラスター・アイ](源流モンスター号×源流光輝クイン号)


 ■父:源流系帝王ライン基礎鳩【黄眼号】18YA05686BC♂[黄眼]帝王主流系極近親作出鳩  イレブン  2021年5月10日(月) 3:36 修正

 ■母:源流系SSライン基礎鳩【源流モンスターGG号】14YT02166 B♀[  イレブン  2021年5月10日(月) 3:40 修正

   ky  2021年5月9日(日) 21:53
修正
レース鳩に塩分を与えたほうが良いか・・・は、ものです。・・・この意味がよくわからないのですが。

 入力ミスでした。ご指摘ありがとうございます。  イレブン  2021年5月10日(月) 3:08 修正
修正文は、「レース鳩には、塩は1%で十分ですから塩土などで充分おぎなえるものです」です。文が抜けていました。本文を修正しました。

 ■■『油性粒子理論 研究』C■■L.E.シューマン理論からの検証U:●「1977年8月21日ジャパン・ゴードン・ファミリー・クラブ(会長:平田基哉)主催質問会記録」:於大阪ロイヤルホテル■(出典:『Channpion』誌1977年11月号、P82〜P84より引用)■   イレブン  2021年5月9日(日) 4:50
修正
L.E.シューマン理論からの検証Uでは、1977年8月21日に行われた「ジャパン・ゴードン・ファミリー・クラブ(会長:平田基哉)」主催の質問会記録記事を引用しました。第2回の訪問の資料もどこかにあると思います。見つかったら掲載しますね。

この記事でも、L.E.シューマンさんは、「シミ」の重要性に触れています。わずか3ページにまとめられた記事なので、実際には、もっと深いところまでの議論がなされていたと思いますが、そこは、参加されていた方だけがうかがい知るところでしょう。

いよいよ平田基哉さんの登場です。次回は、「平田基哉理論による検証」を掲載する予定です。

 ■■今後も近親交配で■■  L.E.シューマン  2021年5月9日(日) 4:55 修正
■大前■ シューマンさんのゴードンとまったく異なる系統の鳩と交配・作出された鳩が日本の各地の大レースでひしょうに良い成績をあげていますか、このような交配はいかが思われますか。

■シューマン■ ゴードン系の鳩に異血した場合、良いもの同士で交配すれば、すぐれたレーサーかできるでしょう。だか、私の鳩舎ではそのような異血を導入しなくても毎年よく飛んでいるので、いまのところ考えていません。

■大前■ 内部交配で近親で作出していくのか。また、そのようなことをつづけるとレース鳩は弱い鳩になっていくのではないでしょうか。

■シューマン■ 今後もあまり異系統を交配に使うことはないでしょう。私の鳩舎は、古いゴードン系の鳩が基礎になっていて、その当時の古いゴードン鳩をサム・ハンセン氏から入手し、よく飛んでいる鳩舎からたびたび交配用として導入し使用しているので弱くなるようなことはなく、心配したことはありません。人間の場合とべつで、鳩の場合にはだいしょうぶだと考えております。

 祖先が同じ血続からできたものを交配用にするのがいちぱん良いように思います。私は、このような方法で成功しています。

■大前■私は近畿地区連盟に所属し、レース参加しておりますが、ご存知のように地形的にむずかしく、悪天候下のレースが多いのです。あなたのゴードンは悪天候下のレースでは勝つことが多いように思いますが、晴天のレースではスピードがないように思いますがいかがでしょうか。

■シューマン■ 晴天のレースでは、ヨーロッパ方面の鳩は体がひじょうに立派にできていますから比較的体力があるのでスピードが出ると思います。
ただし悪天候の場合は、大きな体の鳩は気流の影響を受ける率が大きいので小さめの鳩が良いと思います。

 競馬でも短距離に強い馬と長距離に強い馬があり、長距離に強い馬を短距離に走らせても。とても短距離に強い馬には勝てないのと同ヒことだと思う。

 また、レース鳩はすべて口をあけて見るとよくわかるが、呼吸が静かでなくてはならない。口を開けて見て呼吸の早い鳩はレースにはむかない駄目な鳩である。(本誌3月号94頁掲載゛ノウハウ50″および5月号56〜60頁掲載のニツシンク氏講演を参照されるとよいと思います。注チャンピオン牡)

 また、ゴードン系の鳩は、短距嵯でなく長距離を楽しんだほうが良いと思います。

 ただ、ゴードン系の中にも分速1100米以上で飛ぺることのできる鳩は短距離から中距離で充分楽しむことができると思う。そして遅い鳩は長距離レーサーであるから……このように考えたら良いと思います。

■大谷■ 眼と天候に関係がありますか。

■シューマン■ 晴天のレースで良い成績をあげる鳩の眼は第一にアイサインの輪が細く狭い。また、アイリスの色は赤い濃い色か黄色で、アイリスの凸凹が浅く構成がかんたんなものか多い。そして瞳のしぼりが良い鳩である。

 悪天候によい鳩は、暗いブラウンとかバイオレットの眼を持っているものがよく、眼の前方のアイリスに向かって黒い色がかかっているものがよいと思う。

アイリスは凸凹が探くなってギザギザになっているものが悪天のレースに強い。また、長距離にも良い。私の鳩舎で長距離に良い成績をあげた鳩は全鳩そのようになっている。

■三宅■種鳩用には、どのような鳩が良いですか。

■シューマン■ 種鳩に選定する鳩はもちろん、血統的に良いものから作出されていなくてはならないが、まず、全体のバランスが大切です。

とくに、私としては眼の構造を重視しています。眼の構造を見のがすことはできない。

アイリスがマーブルのようにいろいろな色素がまざり合っていて、しかも、アイリスの凸凹がはげしくちりぱめたようになっているものでなくてはならない。眼の構造は複雑になっているほど良い種鳩になります。

 ■■マーク鳩の選定方法■■    2021年5月9日(日) 4:59 修正

■大谷■ 眼の中にシミのようなものがある鳩がいますが、このようなものはどう考えますか。

■シューマン■ 眼の前方に向かって黒い色素が現われている鳩は、レースに最高で瞳が小さいほうが良い。富本 鳩は眼をつむって飛翔するのか。

■シューマン■ 鳩は飛翔するときは眼をつむって飛んでいます。それは薄い透明な膜があり、それを閉じて飛びます。しかし、この膜を閉しても前方はよく見えるようになっています。

■大前■ マーク鳩を選定する際のコンディションの見方は。

■シューマン■ 第一に動きがシャープであること。そして。胸の肉が清潔であること。胸の肉の色は少ししめっているようなピンク色が最も良いと思います。

■荒木■ キールの高い鳩はどのように考えますか。

■シューマン■ キールの型は、ちょうど卵を横に切ったようなものがいちばんよい。

■荒木■ キールの前方が高く、後方に行くに従ってくい込んでいる鳩はどうですか。

■シューマン■ そのような鳩は飛翔するとき前側に重心がかかり、飛ぷバランスが悪いと思う。風の強い短距離から中距離のレースに向いているでしょう。

■大前■ 胸の肉の色が黒ずんでいる鳩を、ピンク色にするにはどのような方法がありますか。

■シューマン■ 麻の実を別に与えると良い。しかし、あまり多く与えてはいけない。三日間ぐらいが適当でしょう。ただし、コンディションが8割方良くなったときがいちぱんチャンスだ。そして、ビタミン(水溶液)B12の入っているのが良い。そのようにすればピンク色に仕上げることができる。

 ■■大麦を残さないように■■    2021年5月9日(日) 5:01 修正
■大前■ エサの量と与え方はいかかですか。

■シューマン■ トウモロコシ50%、エンドウ豆20%、小粒20%、ビレット10%です。ビレットがない場合は、かわりに大麦を与えてください。
 エサの与え方は、大麦を残すことがありますか、大麦を残すということは全体的にエサの量が多いということですから、大麦を残さない程度に与えてください。私は、いつもこの方法です。

■蜂谷■ レースから帰舎した鳩は、どのようにコンディションを上げていくのでしょうか。

■シューマン■ レースから帰舎した日にハチ蜜とレモンを少しまぜて飲水器に入れる。そして、2日後にもう一度与える。また、レースから帰舎した日から3日間は豆類は与えない。

 レース参加の持寄り3日前ごろからコンディションが上がって来たときに豆類を与えます。なぜ豆類をレースから帰舎した鳩にすぐ与えないかというと、消化か悪いので、体の疲れた鳩には疲労がとれてから与えるべきです。

 長距離に参加させる鳩のコンディションの調整はあせらず少しずつ階段を登っていくように少しずつさせます。

■荒木■ トウモロコシは大粒、小粒の場合、どちらが良いでしょうか。

■シューマン■ 問題は色の良い黄色いものならどちらでも良いでしょう。トウモロコシの中には、脂肪分が0.5%あります。消化が良いエサです。

 豆類は消化が悪いのでコンディションの上がるのを待って与えてください。調子の悪いときは豆類は与えないように……。

■中鳥■ レース鳩に塩を与えたほうが良いか。

■シューマン■ 塩はなるべく与えないほうがいいでしょう。塩を与えるとのどがかわき水を多く飲むので、鳩の筋力がやわらかくなり体重も重くなり、シャープに飛ぷことができなくなります。レース鳩には、塩は1%で十分ですから塩土などで充分おぎなえるものです。ただし、水浴の際には塩を入れることは良いことです。

■宮本■ レース鳩の中でもとくに神経質な鳩がいるがこのような鳩に対してはどのように考えますか。

■シューマン■ 神経質な鳩は輪送の途中とか、現地で悪天候のため滞在が長くなるとひじょうにコンディションをくずしやすいということを知っておかねばなりません。

 神経質な鳩は、どちらかというと中距離までのレースでは良い成績をあげることが多い。放鳩が予定どおり早く行なわれるときには期待できるものです。

 長距離レースのように放鳩するまで時間がかかるレースでは調子をくずしやすいですね。

 また、最後にシューマン氏より、私のゴードンを日本に送って10数年になりますが悪条件下のレースでひじょうに立派な成績を数多くあげていることをくわしく知り、心から喜んでいます。今後ともできるかぎりゴードン・クラブに対して応援をおしまない者です。きょうは、皆さんと楽しく一日を過ごさせていただきありがとうございました。
とあいさつかあ')、無事終了した。

 ◇◇〔氏は現在60才。 12才から鳩の飼育をはじめ58年からゴードン系を飼育。日本には3度目の来日で、親しい鳩友が多く、日本に帰って来たようだという〕◇◇

(以上)

   ky  2021年5月8日(土) 8:02
修正
シユーマンのこの記事を探していました、ようやく見つけたという感じです、以前確か問題になった脇の下の羽毛についてもしっかり書かれています。実践的な見方で寸。

 資料「シューマン氏の必勝法」について  イレブン  2021年5月9日(日) 5:51 修正
KY様

資料「シューマン氏の必勝法」は、もうずいぶん以前からイレブンの「眼の理論」ファイルに雑誌から切り取って綴じていた資料の一つです。こうして喜んでいただければ何よりのことと思っています。KY様のサイトの方でも貴重な資料を公開していただいており、イレブンもいつも参考にさせていただいています。

日本鳩界の文化と海外の鳩界の文化の大きな違いの一つに、出版されている書籍があまりに少ないということがあります。

一方、鳩界雑誌については外国に勝る素晴らしい雑誌がこれまでも数多く出版されてきていました。内容的にも時代を超えて残していくべき価値の高い記事が数多く存在しています。

しかし、「雑誌」の最大の欠点は、時の経過とともに消えてなくなってしまうことです。書籍として出版されていれば、古本屋市場や図書館等に残って行くので歴史の中に記憶されていくことが出来ます。

こうした思いから、イレブンは、この「スネークパパの部屋」を17年前、立ち上げて以来、可能な限り、そうした資料を研究内容の引用資料として掲載してきました。

その基となっている鳩界雑誌は、イレブンのこうした取り組みを好意的に思っていただいた方々から頂いたものです。そのご好意に報いるためにも、これからも、鳩界史に残していくべき資料の公開を続けていきたいと思っております。また、これは、何よりもイレブン自身の研究を深めていくためのものでもあります。

折角、今回、眼に関するテーマとなっていますので、とりあえず手元にとっていた資料はできるだけ関連付けて公開していく予定です。

イレブンは、眼の理論に関しては、最低、今までに公開されてきた理論を踏まえた上で議論されるべきだと考えています。

※画像は、「シューマン氏の必勝法」の冒頭で話題になった鳩です。

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
■尾内■ さて、シューマンさん。あなたはさき程、柴崎鳩舎を訪問されましたが、1000粁チャンピオンを見た感想はいかがですか。

■シューマン■ 私の見るところでは、あの鳩は2分の1ゴードンだが、すばらしいアイサインをしている。他にも良いハ卜は多くいたが、あのハ卜の目には勝てません。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

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